akino fukuji 個展 沖縄

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ORANGE LOOP インタビュー

幼少期の時に感じたー沖縄の空気、光、感情
Artist Interview
福地 明乃

―アニメーションの世界を目指したきっかけを教えてください。

直接的には大学2年生の時にアニメーションの授業を受けたことがきっかけです。子供の頃は、島田ゆかさんの絵本「バムとケロ」が好きで、絵本作家になりたいと思っていました。島田さんの絵本は一枚の絵の中に色々な物語があって、どこを見ても楽しくてずっと眺めていたことを覚えています。エディトリアルの勉強をしたいと思って美術大学に進学して、大学1・2年生の頃には絵本のコンペに応募したりしていたのですが、授業でアニメーションの楽しさを知り、初期衝動のようにもっと絵を動かしたいという想いが強くなっていきました。考えてみると、絵本が好きなのも絵の中に時間軸や物語を感じられるからで、その感覚の延長でアニメーションに惹かれたのだと思います。今でも作品を作る際には「物語を伝えたい」という意識があります。

うつってる? 2024 キャンバス、フォトアクリル印刷 [ORANEGE LOOP 個展より]

―福地さんは沖縄を題材にしたアニメーションをいくつも制作されていますね。

沖縄を題材にした作品を作るようになったのは、上京してからなんです。飛び込みもつもりで、アニメーション専攻がある東京藝術大学の大学院に進学したのですが、そこにはとてもレベルの高いアニメーションのコミュニティがあって圧倒されました。その中で作品を発表していくには、自分のアイデンティティと向き合う必要があって、そこで沖縄というルーツに立ち返りました。自分の好きだったもの、影響を受けたものを一つずつ整理していってき、大学院では沖縄を題材にした作品を2編制作しました。作品の中に子供の時に見た色彩や感覚を詰め込んでいき、自分が表現したいのはこうした沖縄の原風景なのだと考えるようになりました。

ORANGE LOOP 2024 キャンバス、フォトアクリル印刷 [ORANEGE LOOP 個展より]

―福地さんにとっての沖縄の原風景というのは具体的にどのようなものですか?

私には10歳上の姉がいて、小学生の頃に よく二人でドライブに行っていました。私は小学生ですし、お金がそんなにないのでどこかへ行けるところまで草を走らせてもらう感じで(笑)、それが非日常的な体験として記憶に残っています。その時に見た流れる景色は今でも鮮明に残っていて、その空気、光、感情をもう一度体験し直したいという想いで作品を制作しています。決してポジティブなだけではない風景がそこにあり、鮮やかだけど寂しさもあるような、そんな景色が私にとっての原風景だと思っています。

まだ、あそぶ? 2024 キャンバス、フォトアクリル印刷 [ORANEGE LOOP 個展より]

―大学院の2年間で、一度そうした個人的な経験を昇華させたのですね。

そうですね。大学院での経験や制作した作品、出会った方々が今の自分に大きく影響していると思います。最初の仕事も、私の大学院時代の作品を見て作風ややりたいことを知ってくれた映像監督の方にお声掛けいただき、NHK沖縄「うちなー昔ばなし」のアニメーションを制作する機会を得ました。大学院の同期や先輩たちは業界で活躍している人ばかりで、今振り返ってもすごい環境だったなと思います。
今回、色々な経験を得て、再び個展ができてとても感慨深いです。これからも幼少期に経験した空気、光、感情を大切にしながら作品制作を続けていけたら嬉しいです。

この記事の著者

福地 明乃

アニメーション作家・イラストレーター
沖縄県立芸術大学デザイン専攻卒、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。日常の中に潜む色彩を作品に取り入れながら、日々作品制作に取り組んでいる。現在は、ミュージックビデオ、TVアニメーションやイラストレーション等、幅広く活動中。

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福地 明乃| Akino Fukuji 

アニメーション作家・イラストレーター

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